出会い系サイトの利用者に体験談を伺うインタビューシリーズ。
第三回目の今回は、
出会い系サイトで「ブスに会いまくってきた男」に話を聞けました。
なぜ彼はブスを狙うのか、ブスの何に惹かれているのか、彼はただのB専なのか。
そんな疑問を持ちつつインタビューをしたのですが、彼の独特な感性に触れて私の価値観まで少し影響を受けたような気がしました。

では、彼の不思議なお話をご覧ください。
トミヨシさんのプロフィール
20代会社員。
誰もが知る一流企業に勤めるエリートサラリーマン。
話し方が穏やかで、優しそうな男性という印象。
ELTのいっくんみたいな感じの方です。
合コンより出会い系サイトを選んだ理由
――トミヨシさんは有名な外資系企業Mにお勤めと聞きました
トミヨシ そうですね。仕事仕事の毎日です。
――合コンやパーティーではモテモテじゃないですか?
トミヨシ 先輩や同僚たちはモテてますね。遊んだ話をよく耳にします。
合コン相手はCAさんとか金融系とか。場所は銀座や丸の内。土地柄、金融や商社の合コンが多いですよ。
――出会いはいくらでもありそうなのに、なぜ出会い系をやっているんですか?
トミヨシ 合コンには2種類の男がいて、毎回セッティングする男(幹事)とそれについていく男がいます。
私はセッティングする男とあまり親しくないし、合コンのように男女が複数対複数で会う場が好きではありません。
同じ理由で出会いパーティーや街コンも嫌い。
会社の人間関係とプライベートの人間関係はキッチリ分けたいという理由もあります。
1対1で新しい女性と出会える場所を探したところ、私には出会い系サイトが最適だと思いました。
――複数で会食するのが嫌いなら、友人としてもトミヨシさんに女性を紹介しにくいですね。
トミヨシ そうです。仕事柄、人と会う機会は多いのですが、精神的に少し無理をしている部分もあって。大勢の人と会うのは仕事だけで限界。
プライベートでは女性と1対1で会いたいです。友達を挟むのもストレスに感じてしまうので。
――人見知りするんですか?
トミヨシ 社交的で人も好きな方ですが、気を使いすぎるところがあるので、大勢でいると疲れてしまうんですよ。家に帰るとグッタリ。
一緒にいる人数ができるだけ少ない方がストレスなく過ごせます。
トミヨシさんのインタビューはカフェで行ったのですが、私の飲み物がなくなると「何か注文しますか?」と尋ねてくれたり、新しいおしぼりを頼んでくれるなど、いろいろと気を使ってくれました。
トミヨシさんは男性にもとても優しい対応をしてくれます。仕事ができる男はこうなんだと感じましたが、後述の通り、実はちょっと変わった性癖がそうさせていたのかもしれません。
ブスを喜ばせると興奮する男
――出会い系サイトは何を使っているんですか?
トミヨシ ペアーズです。以前はハッピーメールやPCMAXを使っていましたが、業者がいるので効率が悪いと感じて乗り換えました。
――ペアーズはどうでしたか?
トミヨシ 業者が少ないのが良いですね。東京だと女性の会員数も多いので、使い勝手の良さはハッピーメールなどより上です。
――どんな女性と出会えましたか?
トミヨシ 私が会ったのは看護師、保育士、OL、大学生が多かったです。他にもいろんな人がいますね。10人以上と会いました。
――ということは、けっこう食いまくりって感じですか?
トミヨシ いやいや(笑)そんなことはないですよ。私はセックスするのが目的ではなくて、楽しんでいる女性を見るのが好きなんです。
――ん?どういうことですか?
トミヨシ 悪い言い方をすると「ブスを喜ばせるのが好き」なんです。私は。
――話の展開が急に変わって、ついていけません(笑)詳しく教えていただけますでしょうか。
トミヨシ ブスっているじゃないですか。どこにでも。学校にも、会社にも、出会い系アプリにも。
彼女たちはモテないし、容姿を褒められることはあまりないですよね。容姿を褒めたら嘘になるし。
だからどうしてもネガティブな性格になってしまうし、コンプレックスを抱えている子が多いんですよ。容姿だけじゃなく、恋愛に対しても。
そういう子を上手に褒めたり、美味しい食事に連れて行ってあげたりして、喜んでもらうのが好きなんです。
――分かる気もしますが、あえてブスを狙わなくても良いのではないでしょうか?
トミヨシ 合コンだと綺麗な子が来るんですよ。男性陣のステータスが高いので。
でも、綺麗な子は褒められ慣れているし、遊び慣れているので、つまらないんです。
顔だけ笑って心は喜んでないのが分かりますから。お金を与えられると喜ぶ美人はたくさんいますが(笑)
私はそういう子が苦手で。
ブスは心の底から喜んでくれるんですよ。言われたことのない言葉をかけられてハッとした表情を浮かべて、彼女がドキドキしているのが伝わってくるのがたまらないんです。
――なんか究極のSというか、性癖のようにも感じますけど(笑)
トミヨシ あははは(笑)性癖なのかもしれませんね。私もたまらない気持ちになるので(笑)
――どんな言葉をかけて喜ばせるんですか?
トミヨシ たとえばアラサーで男性経験のない女性もいますよね。隠す人もいますが、恥ずかしそうに打ち明けてくれる人もいます。そういう女性には「遊んでいる子より、そっちの方が良いって思う男性は多いよ」とか「上品なんだね。ちゃんとお付き合いして、気持ちを深めてから。筋を通したい上品な人なんだと思うよ」という感じで。
「分かってもらえてうれしい」と言って、泣いて喜んでくれる子もいました。
オタク系の子にはセンスを褒めてあげるとか。私が楽しそうに彼女の話を聞いてあげると深いところまでいろいろと話してくれますよ。共感してあげるのが効果的でした。
アニメの聖地巡礼に付き合ったこともあります(笑)
――喜ばせすぎると、好きになられませんか?
トミヨシ 私にも恋愛感情があればそのまま気持ちに任せて・・・ということもありますが、
私に恋愛感情がなく勘違いされそうならそこで関係を終わらせます。付き合っているわけではないのでフェイドアウトする感じで。告白されたら断ります。
――女心を弄んでいるような気もしますが
トミヨシ 喜ばせるのと弄ぶ(もてあそぶ)のは違いますよ。
女性に楽しい時間を過ごしてもらうのが喜ばせることで、私が自分勝手に女性を利用するのが弄ぶことですから。
喜んでいるうちに恋愛感情を持つのは私の責任ではなく女性の責任です。「好きだよ、付き合おう」などと私が口から出まかせを言って誘うことはないですからね。
――でも女性はきっと勘違いしますよ。「トミヨシさんは私のことが好きなんだ」って。
トミヨシ 誰にでも優しい男性が誰とでも付き合うわけではありませんよね?
そこを勘違いするのは、その女性が未熟だからです。彼女にとってはそのことを勉強する良い機会なのではないでしょうか。
逆にお聞きしますが、ブスを喜ばせたら弄ぶことになるから、ブスを喜ばせるなということでしょうか?
ブスには褒めるな、ブスにはヨイショするなと?
――そう言われると。なるほどと思いますね。
トミヨシ そうでしょ?ウィンウィンなんです。ブスは喜び、私も充実感を得る。みんな幸せなんですよ。
――暇を持て余した神々の遊びみたいだ・・・
トミヨシ あははは(笑)芥川龍之介の『蜘蛛の糸』という話があるじゃないですか。あの話で出てくるお釈迦様はこんな気持ちで蜘蛛の糸を垂らしたのかなと思ったことがあります(笑)
(あとがき)
トミヨシさんの話を聞いた時は分かったような気分になりましたが、今になって振り返るとやっぱり全然分かりません(笑)
ブスを喜ばせることに性的興奮をするという変わった男性。
いろんな性癖の人がいますが、こういう人に会ったのは初めてでした。
まあ、誰も傷つけない平和的な性癖なのでOKなのかな?
トミヨシさんが将来どんな女性と結婚するのか個人的には気になりました。
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